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【フリッカについて】 > 印刷ページへ
電源電圧が大きく変動すると照明のチラツキが起こります。照明がある周期で(3〜15 Hz)明るさの変動を起こすと、人間の目にチラツキを感じ不快感を生じます。
フリッカの主な原因としては近辺に大きな電気炉(鉄などを溶かすために数Mワットの電力が使用される)が操業し、送電線の許容量を超えるとその周辺の一般需要家に影響が出てきます。また、一般家庭でも瞬時的に突入電流の激しい機器が年々増えており、それによってフリッカ障害が引き起こされている場合があります。
その突入電流の程度と頻度がフリッカの程度値(Pst)の規定と関係しています。この場合は供給側ではなく、使用する機器が引き起こす原因として、機器のメーカに改善が要求されます。

「IEC,ΔV10,ΔVについて」
・ IEC(国際電気標準会議)仕様のPst
従来UIE(ヨーロッパ規格)が国際規格となったもので、電圧変動の累積頻度を求める処理となっています。そして、その99% 値やいくつかの評価値を規定しています。(ヨーロッパへの輸出規定として扱われます。)
・ ΔV10(日本電熱協会アーク炉委員会の開発したフリッカの尺度)
1分間あたりの電圧変動の実効値です。(大型の電気炉や溶接器を使う事業所、または大口需要家の監視のために変電所で使用されます)
・ ΔV
半サイクル毎の実効値を求め、100Vを基準に±何Vの変動かを求めます。また、ある時間当りのMax,Min,Meanなどの出力機能があります。(電力会社の配電系)
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 フリッカΔV101の定義
フリッカ は以下のように定義されています。

フリッカΔV101の定義  式2-1
ただし、
電圧動揺を周波数分析した結果、得られる変動周波数fnの電圧変動成分の
振れ(実効値) (測定単位は1分間)
変動周波数fnに対応するちらつき視感係数
とします。
変動周波数(Hz) ちらつき視感度係数
0.01 0.026
0.05 0.055
0.1 0.075
0.5 0.169
1.0 0.26
3.0 0.563
5.0 0.78
10.0 1.0
15.0 0.845
20.0 0.655
30.0 0.357

フリッカを含む波形図
フリッカを含む波形図
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 フリッカΔV10の数学モデル
フリッカ成分を含む電圧波形は、フリッカ成分が単一の周波数の場合、式2-2の様に表現できます。

フリッカΔV10の数学モデル  式2-2
ただし、
基本波(商用周波)の最大値
フリッカ成分の角周波数
商用電源の周波数
フリッカ成分を抽出すれば、このフリッカ成分が式2-3のように示されます。

フリッカΔV10の数学モデル   式2-3
実際のフリッカ成分は複数の周波数成分を含むので、そのフリッカ電圧波形は、式2-4のように表現できます。

フリッカΔV10の数学モデル   式2-4
ただし、人の目に敏感な成分が10Hzあたりなので、式2-4の変動周波数範囲を0〜30Hzとすれば良いです。
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 フリッカΔV10の検出計算

フリッカ成分を含む電圧波形の数式2-2を展開し、書き換えると、式2-5のような形式で表現できます。

フリッカΔV10の検出計算   式2-5
式2-5より、商用電源周波の波形に乗せる包絡線のフリッカ成分が別の周波数成分に展開できます。この展開に基づき、FFTの手法を使って、フリッカ成分の検出計算が可能となります。複数の周波数のフリッカ成分を含む商用電源の波形も以下の展開手法で扱うことが可能です。

フリッカΔV10の検出計算   式2-6
各フリッカ成分の実効値をとすれば、フリッカの測定値が式2-7のようになります。

フリッカΔV10の検出計算   式2-7
フリッカ成分信号の展開により、視感度係数の周波数軸での分布が商用電源周波数を中心に対称する形に変わります。


推測したがn次高調波の周波数ではなく、ただのFFTのBIN周波数には、信号のn次高調波の周波数と一番近いものです。このの周辺には、n次高調波に属するスペクトル成分が集中してあります。

フリッカΔV10の検出計算
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 線路に発生するフリッカΔV10の分離方法
母線で測定したフリッカは、送電線路に発生するフリッカと他の変電所で発生するフリッカの合成値です。実際、線路で発生するフリッカが、どの程度かを調べたい場合、上記のの測定方法では不十分です。変電所のある線路で発生するフリッカ成分を背景フリッカから分離し、測定する必要があります。
 図2-3に、二つ以上のフリッカ発生源がある回路モデルを示しています。
図2-2 視感度係数曲線のマッピング
視感度係数曲線のマッピング

線路発生フリッカの推定測定の前提を定めます。フリッカが負荷の特性により発生したもので、測定線路の負荷とこの線路以外の負荷と関係がなければ、それぞれ発生するフリッカも相関しないと想定します。

Vの観測点から測定したをV、線路1で発生するをV1、線路2で発生するをV2、背景をEとすれば、観測点Vのは、次の式で表現できます。

  式2-8

系統係数はR,Lのみとし、電圧、電流を離散スペクトルで表現する場合は、ある特定の周波数kΔwによって、式2-8を次のように書き換えます。


全周波数範囲の離散スペクトルで電圧、電流を表現すると、
  式2-9
となります。

式2-9にあるスペクトルのV1,V2がEと相互独立なので、V1+V2もEと相互独立です。
式2-9の両端にV12=V1+V2を掛けて、内積演算をすると、

ただし、EとV12は、直交なので、内積E・V12がゼロです。

ゆえに、
  式2-10
となります。

式2-10から、系統定数のRとLを求めます。式2-10を展開すると、


ただし、 です。
  式2-11

式2-11の中に、

が成立するので、式2-11が次のように展開できます。

  式2-12

式2-12の実数部と虚数部を分けて、それぞれの計算式をたてると、
実数部は、


虚数部は、

の等式となります。



とすると、系統定数の中に、RとLが次のように解けます。


統定数RとLがわかったら、線路別の分離フリッカの計算が可能になります。

母線電圧に含まれる合成フリッカ成分,V:


線路1の発生するフリッカ成分,1:


線路2の発生するフリッカ成分,2:


母線の背後フリッカ成分,E:

となります。

以上の例では、2線路の線路フリッカ分離と母線背後フリッカについて、検討しましたが、他の線路数がある場合でも、少しの変更で適用できます。

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